起業家、フリーランスは熱い三流であれ

ビジネスの向き合い方

僕はあまり漫画を読まないのですが、先日ネットで話を見かけてから気になっていた、とある漫画を読んだら本当に名言だらけで「これは起業、特に零細法人やフリーランスに必要なマインドだ」と思い、記事にします。

「天 天和通りの快男児」最終巻は名言だらけ

その漫画とは「天 天和通りの快男児」というタイトルで、描いているのは「カイジ」で有名な福本伸行先生です。

麻雀をテーマにしているのですが、終盤は麻雀の話は殆ど出てこなくて哲学的な話になっていますので、麻雀を知らなくても読めます。

実は、僕も実際に読んだのは最終巻である18巻のみです(笑。
本当は全巻読んでストーリーの全体像を把握したほうが良いとは思うのですが、この巻を読むだけでも相当深みを感じる事ができます。

この巻を読むと名言と思える言葉が沢山あるのですが、今回はその中でも屈指の名言を紹介します。

いいじゃないか…!三流で…!熱い三流なら上等よ……!

名言は見出し通りなのですが、話の流れとしては、
麻雀という博打の道を去ってサラリーマンとして生きているひろゆきという男(人生にモヤモヤしている)に対して、対照的に赤木という自らの意志で道を行く男(麻雀の天才)が

世間一般で言うサラリーマンのような、まともと言われる人生や社会的地位を
自分が本当にやりたい事を押し殺してまで手にするより、
失敗したり世間に認められなくてもいいから、自分がやりたい事をやるべきだ、

といった内容の話をした上で、

「いいじゃないか…!三流で…!熱い三流なら上等よ…!
まるで構わない………構わない話だ…だから…
恐れるなっ…!繰り返す……!失敗を恐れるなっ……!」
(原文ママ)

と続けたのです。

それを言われたひろゆきは、サラリーマンをやめて麻雀の世界に戻ったのです。

三流でも商売には関係ない

僕なりの解釈ですが、熱い三流というのは、

「凡人で社会的地位がなくても(三流)、自らの意志で動いて人生(熱い)を送っている」

という事だと思います。

僕自身、法人でフリーランス的に働いているわけですが、大企業どころか平均的な中小企業にも満たないような資本でやってますし、社名だって全然有名ではありません。

なので、そこだけを聞いたら世間的には、

大丈夫か?と思うでしょう。

しかし実際には、色々と縁があって仕事が貰えているわけで、結局社会的地位というものは生きていく為にはさほど必要ではなく、全くの第三者の目線というのは、気にしなくて良いというのが分かります。

商売においては基本的に、信用は自分のまわりや取引間にだけあれば良いという事ですし、それにより取引先が別の客を連れてくるという事もあります。

だから世間の目というのは、気にしなくて良いというのが分かります。

それよりも目の前の顧客と取引して信用を得てお金を頂く事に注力した方が良い。

また、やり方次第では規模が小さくても大企業と取引だって可能です。
(3期黒字なら与信OKである事が多い)

日本人の「まとも」でいようと思う異様さ

ちょっと見出しが韻を踏んでますが(笑)それはさておき

この「天」のひろゆきは、典型的な日本人が陥ってる状況と非常にリンクしていると思います。

赤木に、何かに挑戦して失敗しても良いじゃないか、

と言われた事に対して、

失敗して誰にも認められないならまだ今(サラリーマン)のほうがまともだ、

と言います。

他人の目線が軸になっているという事です。

独立して5年以上経っている僕ですが、独立しようとした当時は

「まわりに起業家気取りだと思われるのでは?」

なんて思ってましたが、僕は学生・サラリーマン時代の知り合いとは距離を置いて、気が合う人とだけ付き合っていたので杞憂に終わりました。

聞いた事がある話だと思うのですが、「大学を卒業して新卒枠入社してずっとサラリーマン生活」が当たり前なんて日本ぐらいのモデルです。

しかしそれがいまだに当たり前だと思われていて、それ以外の選択は異様だと世間では思われます。

もしくは、起業はエリートや選ばれし人間がやるものだと思われがちというのもあります。

そして、自分を押し殺して会社に対して我慢、我慢…

結果、ストレス社会です。

「みんなで大人しくサラリーマンをやろう」

そんな暗黙の了解を感じます。

単純にサラリーマンがダメだという話ではなく、「みんながそうだから」とか「まわりに何も言われないから」という理由だけで選んでもつまらないという話です。

なので、逆に、自分の考えなしに、他人から起業しろと言われて独立するというのも、違うと思います。

ただ、サラリーマンの場合はどうしても組織のしがらみがある為、人が個性を出すには限界があり、そこでストレスを感じる事はどうしても多くなりがちという事です。

何にしても、たとえ世間に認められなくても、他人に反対されても、自分の意思を持って道を選択するべきです。

三流・凡庸な人間でも熱ければ輝ける

なお、最も重要なのは熱いという事であり、三流はマストということではありません。

なので、二流でも一流でも良いわけで、熱い一流というのが所謂著名な成功者と言えます。

しかしそういった人たちも最初は三流からスタートしたのです。

これは極端な例ですが、Googleですら設立当初はよくわからんあやしいベンチャーと言われてたり、オフィスも友人のガレージからのスタートでした。

ただ別にそれほどにならなくても、シンプルに自分が本当に歩みたい人生を歩んでいれば良いということで、身体的・精神的・頭脳的に特別な才能がない平凡な人間でも、楽しい人生を過ごせます。

赤木の言葉を借りると、

「いわゆる凡庸なヤツの中にも輝いている者は沢山いる……!」

という事です。